女性に多い膀胱炎。療養、また予防のポイントを簡単にお伝えしたいと思います。膀胱炎とは?まずは膀胱炎とはなんぞや?というところです。膀胱炎の原因となる細菌のほとんどは大腸・肛門から膀胱内にやってくる腸内細菌です。膀胱内に侵入した細菌が増え、膀胱の粘膜に炎症を起こすことで膀胱炎(排尿時痛・頻尿・残尿感・血尿など)が起きるのです。男性は構造上、膀胱への入り口である尿道が肛門と離れているのですが、女性の場合は近くに集まっているので、どうしても腸内細菌が膀胱に侵入しやすいのです。療養・予防のポイントさて本題ですが、療養・予防のポイントは3つです。ポイント1 : 陰部の拭き方に気を付けましょう。ポイント2 : 流れている状態を作りましょう(水分をしっかりとる・尿を我慢しない)ポイント3 : イベント時には特にしっかりと水分摂取を!それでは簡単な図を示しながら説明をしたいと思います。ポイント1 :陰部の拭き方に気を付けましょう。まずは、陰部の拭き方です。みなさんはどちら向きに拭いていますか?後ろから前?前から後ろ?どっち向きが正解でしょうか?正解は「前から後ろに向かって拭く」です。初めにお話しした通り、ほとんどの場合は腸内細菌が膀胱内に侵入し、増えることで膀胱炎は発症します。つまり、逆に拭いてしまうと、腸内細菌を膀胱に運ぶことになってしまいかねません。気を付けましょう。ポイント2 :流れている状態を作りましょう(水分をしっかりとる・尿を我慢しない)膀胱炎のきっかけとして「トイレに行きたくないから水分を控えていた」「忙しくてトイレを我慢していた」ということが多々あります。例えば、川や池、トイレなどを思い浮かべてもらうとわかりやすいですが、水は流れて循環している水は基本的にきれいです。しかし、流れが止まってしまうと、雑菌が増え、水は徐々に濁っていきます。膀胱も同じで、尿が溜まったままだと細菌が増えてしまい、膀胱炎を発症してしまいます。(1) 水分をしっかりと取りましょう。まずは水分をしっかりと取りましょう。膀胱炎の再発予防には「1.5リットル以上余分に水を飲むと再発が減らせる」というデータがあります。とはいえ普段から余分に1.5リットルは大変…。水分摂取は日頃から極力心がけ、「あやしいな…」と思ったときは普段より1.5リットル以上を目安に、多めに水分摂取をするといいかもしれませんね。(2) 我慢せずにトイレに行きましょう。また、我慢せずにトイレに行くようにしましょう。お仕事などの環境上難しい場合もあるかもしれませんが、繰り返す人は特にご注意を。ポイント3 :イベント時には特にしっかりと水分摂取を!もう一つ、「陰部が擦れるイベント」があると、後ろの肛門側から、前の膀胱側に腸内細菌がやって来てしまいます。代表的には、性交渉や月経などが膀胱炎発症と関連があることが多いです。腸内細菌がやってくることは避けられないので、性交渉時や月経時には普段よりも意識して水分をとって、膀胱に入ってしまった腸内細菌を洗い流すようにしましょう。(ポイント2を参照)以上簡単にですが、膀胱炎の療養上・予防上のポイントをお伝えしました。うまくいけば再発を減らし、投薬をせずに症状も改善するかもしれません。