ウィメンズヘルスケアの一つとして、当院では自費診療を行っています。こちらでは、普段の避妊や月経症状緩和に用いる「低用量ピル」望まない妊娠を防ぐために緊急時に用いる「緊急避妊薬」イベントなどから生理のタイミングをずらす「生理調整薬」についてご案内します。低用量ピル低用量ピル(低用量経口避妊薬, OC=Oral Contraceptives)は、現在日本で使える避妊法の中で、女性主導で最も確実で安全性が高い方法の一つです。当院では、低用量ピルの処方を行なっていますので、お気軽にご相談ください。※自費診療になります。【効用と副効用】低用量ピルは、正しく服用することで避妊の効果が得られます。また、副効能として、生理痛の改善・生理量の減少・生理不順の改善・ニキビの改善・卵巣癌や子宮体癌リスクの低下などが知られています。【副作用】服用後は、不正出血・吐き気・胸がはる・頭痛・腹痛などの副作用がみられることがありますが、そのほとんどは服用開始3ヶ月以内におさまります。【処方できない方】女性にメリットの大きい低用量ピルですが、中には処方できない方がいます。処方できない可能性が高い方は以下の通りです。初経がきていない50歳以上または閉経している妊娠中または妊娠している可能性がある、出産直後喫煙をしている (※当院では喫煙者にピルの処方は行っていません)高血圧、糖尿病、肝臓の疾患、心臓や血管の疾患などを抱えている乳癌の既往がある前兆を伴う片頭痛を持っている など【種類】当院では、マーベロン®︎とファボワール®︎(マーベロン®︎の後発品)という2つの低用量ピルを取り扱っています。どちらも、副作用のでにくい第3世代1相性に分類される低用量ピルです。【価格】マーベロン®︎ / 2,860円(税込)ファボワール®︎ / 2,640円(税込)※現在、ファボワール®︎は出荷制限がかかっており、新規で処方できない状況です。再開時はHPでご連絡いたします。なお、再開後、マーベロン®︎で始められた方が、ファボワール®︎に切り替えることはスムーズに可能ですので、ご安心ください。※ 初診の方は、診察料として別途2,000円がかかりますが、現在キャンペーン中につき診察料を無料とさせていただいております。また、再診の診察料はいただいておりません。※ 当院での取り扱いは、マーベロン®︎とファボワール®︎のみです。それ以外の低用量ピルをご検討の方は、他の医療機関にご相談ください。※ 当院での取り扱いは、偽薬を含む28錠タイプのみです。※ 服用で妊娠を100%阻止できるわけではありません。より高い避妊効果を得るためには、コンドームの併用が望ましいです。また、コンドームの使用は性感染症の予防にもなります。※ 服用を止めると、速やかに自然な生理周期が回復します。また、服用していたことで不妊になることはありません。緊急避妊薬当院では、緊急避妊薬(アフターピル)を処方しています。服用できない条件はほとんどありません。お気軽にご相談ください。※自費診療になります。【種類】ヤッぺ法(プラノバール®︎)従来からある方法です。最初に2錠、その12時間後に2錠服用します。最初の2錠を性交渉後72時間以内に服用する必要があります。悪心・嘔吐等の副作用が出ることがあります。レボノルゲストレル(ノルレボ®︎)従来の方法よりも、副作用が少なく、高い効果が期待できます。性交渉後72時間以内に服用する必要があります。【価格】ヤッぺ法(プラノバール®︎) / 3,850円(税込)レボノルゲストレル(ノルレボ®︎) / 8,910円(税込)※ なお、できるだけ早い服用で効果が得られることから、当院では処方後、院内で服用していただきます。予めご了承ください。※ 服用で妊娠を100%阻止できるわけではありません。生理調整薬当院では、生理のタイミングを調整する薬を処方しています。大事なイベント(旅行、試験、スポーツなど)で生理をずらしたい時は、お気軽にご相談ください。※自費診療になります。【方法】①生理を早める生理5日目より、10日間薬を飲みます。内服終了後、2,3日で生理がきます。生理が不規則な方やイベントの期間中に内服したくない方にはおすすめの方法です。②生理を遅らせる生理予定日の5日前より薬を飲みます。イベント終了まで内服を続けます。中止後、2,3日で生理がきます。10日以上ずらすことは難しいですが、より確実にずらすことができるため、生理が規則的で予定日の予測がしやすい方にはおすすめの方法です。【価格】3,850円(税込)※ 妊娠している可能性のある方には処方できません。※ 正しい内服をしても、ずらせないことがあります。※ 低用量ピルを服用中の方は、ピルの飲み方で生理を調整できますので、上記の内服は必要ありません。※ 生理調整は、月経調整・月経移動・生理移動と呼ぶこともあります。受診の流れ受付窓口で受診目的を「ウィメンズヘルス」「ピル」「自費診療」などとお伝えください。当院初診の方は、まず初診問診票にご記入いただき、その上でピルについての問診票や目的に従った問診票にご記入いただきます。再診の方は、ピルについての問診票や目的に従った問診票からご記入いただきます。※状況によって、問診票は省略し直接診察室にお呼びすることもあります。看護師が診察室で予診を行います。※状況によって、医師が直接診察することもあります。※低用量ピルの処方では血圧や体重の測定を行うことがありますので、お時間には余裕 を持ってお越しください。医師が診察室で診察を行い、服用に問題がないか確認を行います。診察終了後、会計になります。すべて院内処方ですので、クリニックから処方をお渡しします。※当院では原則予約せず、診療時間内であればいつ来ても診療を受けることができますが、院内在庫の状況などご不安な場合はお電話で事前にお問い合わせください。※すべての医師が対応できますが、女性医師を希望される方は、毎週木曜午前の受診をご検討ください。ホームページにて休診情報も合わせてご確認ください。より自分らしい生活のために5人に1人。これは、ヨーロッパの15歳から49歳の女性が低用量ピルを服用しているおよその割合です。中には3人に1人ほどが服用している国も珍しくありません。これを読まれている方には、多いと感じる方も少なくないかもしれません。なぜなら、我が国の割合は、100人に3人。身近に服用している人を探すほうが難しいですね。これほどまでに差があるのは、なぜでしょうか。社会背景や文化の違いはもちろんあるかもしれませんし、また、医療制度の違いから求めやすさに違いがあることもあるでしょう。理由を考えることは、これからの私たちの生活や社会を考える上で大切なことではありますが、ここでは深く追求しません。ただ一つこの事実から言えることがあるとしたら、日本の女性は、低用量ピルがもたらしえる恩恵を十分に享受できていないかもしれないということです。低用量ピルによって避妊を女性主導で行うこと、服用によって様々な効能を得ることは、日々の生活に小さい変化が加わることを意味します。それは小さい変化かもしれませんが、これからをより自分らしく生きるための一つのきっかけになるかもしれません。国連主催の国際会議で、すべての人々に、性と生殖に関して健康な状態を得る権利があると提唱され、四半世紀の年月が過ぎました。この間、日本社会もゆっくりですが着実に変わってきています。当院は、青壮年層が多く住む南品川エリアで、女性の健康相談の窓口の一つとして今後も地域に寄り添い続けます。お考え、お悩みの方は、お気軽にご相談ください。参考United Nations Economic and Social Affairs. Contraceptive Use by Method 2019.